43このヤブ医者め!

2025.2.21

結局ペースメーカーの検査の結果、MRIは受けられなかった。最初の脳神経外科の診察結果に納得がいかない剛は、仕方なく市民病院でもCTを撮ろうと考えていたが、それも断られた。あまりにも前回CTを撮ってからの間が無さ過ぎるからだ。

「なんなんだよ!!」剛はイライラした。これではボケてない証明が出来ないじゃないか。剛はまだ希望を捨てていない。

しかし先生は、脳神経外科のCTの結果を取り寄せてくれれば診断してくれると言ってくれた。

「よし、これでホントのことが分かるぞ」

剛としては何としてでも認知症ではないと証明をしたかった。この信頼している、若くて優しい先生に期待をこめて。

一方美恵子は「良かったー。この先生に認知症と診断してもらえれば、少しは剛も素直になって、薬で症状を抑えられるかも知れないし、何かしらの対策ができるかも」と考えていた。

認知症は5段階のランクで評価される。その結果によって地域の自治体に相談すれば、介護認定の判定を受け、こちらも5段階のレベルごとに様々なケアが受けられるというシステムである。

さっそく美恵子は前の脳神経外科に、CTの結果を取り寄せるために連絡をした。が、なぜかCTの結果を渡すことを拒否されたのだ。

「えっ?! 何で??」

これでは、信頼出来る先生に診断してもらうことが出来ない。

「えっ?! 何で?? 自分のなのにくれないの? そういうものなの??」

まったく知識がないものだから、美恵子は強くお願いすることもなく、ただただ困惑した。

「もうMRIもCTも撮れないし、結果もないのにどうやって治療すればいいんだろう」

そう、またまた振り出しに戻ったのだ。

結局、何も一歩も進んでない・・・。絶望しかない・・・。

余談だが、ホントはこれ個人情報保護法に反するのでアウトなのだ。CTの結果を患者に渡すのは医療機関の義務なのです。

その話を聞いた、家族全員も美恵子とまったく同じ気持ちで落胆したし、その最初の病院に対して不信感しかなかった。

「やっぱ、あの病院やめて良かったよね」

「CTの結果出さないって何なんだろう。自分の患者を失いたくないのかな?」

「いや、プライドが高いのかもよ。自分の診断を信じねーのかよ思って、拗ねてるみたいな」

「なんかさ、お父さんも言ってたじゃん。その医者、認知症の診断してさ、これでもう次の病院行かなくて済みますねー言われたって」

「わーー、なんか言い方ムカつく」

「そんなの、ただの意地悪じゃん」

ただホントのところは謎だ・・・。

問題ないです

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