57やっちゃった

2026.1.2

今日はお正月。毎年恒例の家族での集まり。

いつも通りお昼に集合し、豪華な食事、そしてお酒を飲んで過ごす。

ここのところ、剛問題が落ち着いている。

まさに美恵子のがんばり・踏ん張りがあるからだ。美恵子は一皮も二皮も剥けたように見えた。

剛に対しての扱いはとても優しく、常に気を使っていた。それは傍から見ると過剰にも感じられるほどだった。

そのおかげもあって、ここ最近は変なトラブルもなく、剛に会うのは久しぶりだった。いつも通りマリモは若干緊張感があったものの、どんな様子なのかなーと興味ありありだ。

「お父さん、明けましておめでとうございます」

「おお、おめでとうございます」

剛はニコニコと、少しふざけた感じのあいさつを返した。普段、ほとんど人と接していない剛は嬉しそうだった。

「お父さん、ビール飲む?」

「おお」

相変わらず気を使うなあ。やはりみんな、腫れ物に触れるような扱いをしている。

そう、地雷を踏まないように。踏んではならぬ。絶対に。

そんな心配をよそに、剛は穏やかに過ごしていた。それはただのよくいる優しいじいさんのように見えた。

孫のポン太は剛によくなついていて、普段からじいじにちょっかい出したり、出されたりのふざけ合いをしていた。

子供は何の偏見もないからいいなー。ありがたいなー。

そんなポン太にマリモはいつも感謝していた。

この日も食事が終わると、剛とポン太はふざけ合っていた。いつも通り。いつもと同じ感じ。キャッキャッと。

と思っていた・・・。

「おい! うるせーーーーんだよ!!!! バカヤロー!!!」

え???

キッチンでお茶をしていた美恵子、マリモ、タラモ、リリ子は、突然の怒鳴り声にビックリするとともに、

やばっ!

やっちゃった!

やっちゃったよね!?

地雷踏んじゃった!!

踏んじゃったよね!?

4人で顔を見合わせ、誰もが緊張で凍りついた。

思い出

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