60そろそろ

2026.6.6

そう、あのお正月の事件以来、誰も剛に会っていなかった。

まさに半年ぶり。

甥っ子や姪っ子に会うために、ちょいちょいマリモやタラモ、美恵子はリリ子の家に集合していたが、剛はもちろん呼んでいない。

あの事件の前は美恵子の計らいもあって、剛もリリ子の家に時々顔を出していたが、ポン太が怖がるだろうと懸念して、ここんところ剛は来ていない。

マリモとしても、剛がいると気を使うのでそんなに深く考えていなかったが、時が経つのは早いもので、もう半年か。そろそろ会わないとなとは思っていた。タラモとも父の日には会いに行こうと決めていたのだ。

変な話、剛はもう80過ぎのじいさんだ。

いくら元気そうに見えても、いつ旅立つか分からないからね。苦手とは言え、やはり会わな過ぎて逝かれたら後悔するだろう。

「お父さん、最近騒ぎは起こしてないけど、どんな感じなんだろうね」

「なんか久しぶりだなー。うちらのこと覚えてなかったらどうしよう」

「こわっ! さすがにそれはないでしょ。近々の記憶は消えるけど、昔の記憶ほどよく覚えてるって言うじゃん」

「そうなのか」だといいんだけど。

イヌとネコ

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