
そんな剛のおかしなメールを受けて、リリ子は一人で計画を立てていた。
珍しく家を空けている美恵子がいない隙に、剛に直談判をしに行くつもりだった。
末っ子として可愛がられたリリ子の言うことなら聞いてくれるはずだ。そう信じていた。
リリ子は意を決して剛に会いに行った。最初から言ってしまうと引かれるし、非難されると思い、あえていつも通りにちょっと寄る感じで。
「買い物ついでに顔出すね」剛に連絡を入れる。
「了解」
剛との連絡はほぼ電話。それ以外はショートメールだ。だがなかなか気が付かないことが多い。
しかしこの日はすぐに既読になった。
「なんか少し緊張するなあ」リリコは珍しく動揺していた。
剛に伝えること
1.車の運転をしないこと
2.認知症の疑いがあるから病院に行くこと。
3.お母さんに日々の感謝を伝えて欲しいということ。
そんなリリコの思いも知らず、剛は激昂した。
「わざわざそんなこと言いに来たのかー!!」また、あの台形の目。いわゆるめっちゃいっちゃってる目。
リリコはその初めて見る剛の目の恐怖と、伝えられない、伝わらない悲しみと憤りのため泣いて訴えた。
そう女優気分で。泣きの演技。なるべく感情的に。自分でもホントの涙かウソの涙か分からなかったし、果してボケ老人に女の涙が通用するか謎だったが。
そのリリ子に観念したかは分からないが、しばらくしてようやく剛は、車の運転はしない。病院へ行くとの約束はしてくれたのだった。フー。
これにて一件落着!!とこの時は思っていたけど・・・。
4コマ漫画
ズルい

