「オレが会社行ってた時はよお、要領よくやってたもんだよ」
「へえー」
「社長の家に行ってな、いろいろ根回ししたもんだよ」
「社長と相撲も観に行ったなあ」
「えー、すごーい」
「会社なんてそんなもんだよ。そういうもの」
「やり手だねえー」
食事中の剛は饒舌だった。得意の会社時代の話。昭和のザ・サラリーマンの話。何十年も前の話。
剛にとっては幸せな日々だったんだろう。家族のためにがんばってたんだな。
そして一番記憶に残っているんだなと思った。
マリモとタラモはひたすら持ち上げて、機嫌を伺い、相槌をし続けた。
それでも剛の楽しそうな顔を見ると、やっぱ来て良かったと思ったし、知らない話もいっぱい聞けてとても貴重な時間だった。
テレビを観ながら3人でテレビに突っ込んだり、そんなこといつぶりだろう。
「お茶飲むか?」
「あ、いいや」
剛だって意外と気を使ってるのかもとマリモは思った。剛にお茶なんぞ入れてもらったこと一度もない。なのでどうしたらいいか分からなかった。
ホントに剛はボケているのかな?
もしかしたらボケてないのかも。
ボケてると決めつけているだけなんじゃないか。
と時々考える。
いや、そう願っているだけかもしれない。
4コマ漫画
ウトウト

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