67半年ぶりの訪問

2026.7.8

早いもので、お正月からもう半年も経ってしまった。

そろそろじいじに孫の顔を見せてあげないとな。三女のリリ子は考えていた。

リリ子の家は剛の家からさほど距離はない。

車だと5分程度だ。会おうと思えばいつでも会える距離だ。

それでも半年も顔を出さなかったのは、やはりあの事件のせいだ。お正月の集まりの際に、剛がポン太に怒鳴りつけてからだ。そう会うことが少し怖くも感じていた。

また怒鳴られたらどうしよう。

でも、前みたいに仲良くなれるかもしれない。その葛藤でなかなか心が決まらないでいた。

「ポン太、久しぶりにじいじのところ行こうか?」

「え、いいよ」

怒鳴られたポン太本人は、意外にもイヤがりはしなかった。それが救いだ。

ただ懸念点があった。

妹のチャイだ。チャイは極度の人見知りだ。

月一で訪問してくれるマリモやタラモにも、まったくなつかないでいた。

一応、美恵子には連絡を入れておいた。

急に尋ねて剛しかいなかったら気まず過ぎるし、どう対応して良いのかわからない。

ま、もう半年も経ってるし、剛だって忘れてるはず。大丈夫。大丈夫。リリ子は自分に言い聞かせ重い腰をあげた。

これから起こることが、想像以上につらく、そして怒りに震えることになるなんて知りもせずに・・・。

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