2026.7.8
早いもので、お正月からもう半年も経ってしまった。
そろそろじいじに孫の顔を見せてあげないとな。三女のリリ子は考えていた。
リリ子の家は剛の家からさほど距離はない。
車だと5分程度だ。会おうと思えばいつでも会える距離だ。
それでも半年も顔を出さなかったのは、やはりあの事件のせいだ。お正月の集まりの際に、剛がポン太に怒鳴りつけてからだ。そう会うことが少し怖くも感じていた。
また怒鳴られたらどうしよう。
でも、前みたいに仲良くなれるかもしれない。その葛藤でなかなか心が決まらないでいた。
「ポン太、久しぶりにじいじのところ行こうか?」
「え、いいよ」
怒鳴られたポン太本人は、意外にもイヤがりはしなかった。それが救いだ。
ただ懸念点があった。
妹のチャイだ。チャイは極度の人見知りだ。
月一で訪問してくれるマリモやタラモにも、まったくなつかないでいた。

一応、美恵子には連絡を入れておいた。
急に尋ねて剛しかいなかったら気まず過ぎるし、どう対応して良いのかわからない。
ま、もう半年も経ってるし、剛だって忘れてるはず。大丈夫。大丈夫。リリ子は自分に言い聞かせ重い腰をあげた。
これから起こることが、想像以上につらく、そして怒りに震えることになるなんて知りもせずに・・・。
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