「もしもしー?」
「おお」
「お弁当買ってきたよ」
マリモとタラモは最寄駅で落ち合い、タクシーで実家に向かった。
もう夏本番。この日の最高気温は予報だと36度。
ここ数日、わりとしのぎ易い日が続いたため余計に暑く感じる。
それに剛の相手をしなくてはならないプレッシャーもあってか、マリモはすでに汗だくだった。
「いやー暑いねえ。今日は」
「そうか?」
剛は双子が来たことにとても嬉しそうにニコニコしていた。
そして、机に置いてあったメモを一生懸命読んでいた。
そう、言ってもすぐに忘れてしまう剛のために、美恵子が出がけに残したものである。
しかもA4用紙いっぱいになるくらいの大きな文字。
『リリ子が熱があるので手伝いに行ってきます。お昼にマリモとタラモがお弁当を買ってくるので、一緒に食べてください。私は夕方に戻ります。』
剛はその内容を理解しているのかしていないのか、微妙な表情でいた。
ただ、その瞬間だけはマリモとタラモが来た理由を理解したかもしれない。
「じゃあ、お弁当食べようか」
「おお、食べるか」
特に話すこともないので、とりあえずお弁当の方に気をそらせた。
「お母さんはどこ行った?」
「えーーと、リリ子が熱出てるから手伝いに行ったよ」
「おお、そうか」
やっぱり伝わってないのかな? それとも瞬間的に忘れてしまうのかな?
4コマ漫画
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