70ミッション

「もしもしー?」

「だからさー、リリ子が昨日から熱が下がらなくてねー」

マリモがかけなおした電話に対して、美恵子は想像よりは明るいいつもの感じ。そしていつも通り主語がない会話。まるでさっきまで話していたような感じもいつも通り。

それにマリモは少しホッとした。

結局は三女のリリ子の高熱が下がらないため、美恵子が2人の孫の面倒を見に行く間の数時間でもいいから、剛の相手をしてほしいとのことだった。

ここんところ剛のボケが進行していて、孤独に対しての不安感が強く、美恵子が数時間いないと不機嫌になり面倒臭いのだ。

もちろん、そんなことはお安いご用。

何かあったら、いつでもすぐに飛んで行こうと決めていたからだ。

マリモとタラモに与えられたミッションは、お弁当を買って、剛と一緒にお昼ごはんを食べるということだった。

このミッションは一見簡単そうに見えるが、よくよく考えてみると、美恵子がいない状態で剛の相手をしなければならない。なかなかの不安と苦痛要素が隠されている。

慎重に、かつ優しく進めなければならない。

そう地雷は絶対に踏まないように。

そんなことを考える暇もなく、慌ただしくマリモは支度を始めたのだった。

近所迷惑

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